福山リハビリテーション病院 スタッフブログ

第13回備後脳卒中ネットワークシンポジウムに参加して

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 平成27年9月10日に開催されたシンポジウムに参加してきました

特別講演とパネルディスカッションの2部構成となっており、特別講演は石川県にある金沢脳神経外科病院の宗本滋先生の加賀地域における脳卒中の連携についての講演、パネルディスカッションは回復期病院における連携の課題という内容でした

 

 参加して感じた事や「脳卒中連携パス」についてお伝え出来ればと思います

 

ご入院された多くの患者さまが、「いつまでも元気で住み慣れた家で暮らしたい」と願う思いは私も同じです。

しかし、現実として脳卒中(脳出血、脳梗塞など)を発症された方は、年齢や性別に関係なく誰もが発症される可能性のある病気であり、且つ、後遺症として手足が不自由になったり、言葉がしゃべりにくくなったりする障害を残すことが多い病気です。

このような状況でも、「住み慣れた地域で生活をしたい」と誰もが望まれると思います。

その支援を、どのように、組み立てていく事が出来るかが、病院などにいる医療ソーシャルワーカーの役割だと、私たちは考えています

 

 ご本人、家族だけの力だけでは自宅での生活が難しく、その際にそのまま自宅に帰るのでは不安であり、転院をしてもう少しリハビリテーション訓練を受けていただき、また状態に合わせた介護保険の利用や障害者の制度を利用することが必要な場合、多くの選択を患者さまや御家族さまと共にしていくことが必要になると思います

 

当院を含め、紹介をいただく急性期の病院や在宅に帰り支援をして頂く多くの方に、患者さまの情報を共有していくことが在宅に帰り生活を続ける事には大切になると考えられ、多くの病院や介護系の施設や在宅を支える診療所で活用されている、患者さまの情報を伝え切れ目のない支援をする手段の1つが「脳卒中地域連携パス(連携パス)」になります

 

 患者さま、家族は病気の状態、退院後の生活に対しての希望など上手く伝えられないことが多くあり、その代弁ツールとして連携パスが担うことが出来るものではないかと思います。ですから、入院時に今までの生活スタイルや受けていた介護保険などのサービス、飲まれていた薬、受診をされていた「かかりつけ医」の先生はどこなのか、病院としては丁寧にお聞きしていくことになるので、ご入院される方々にはこれらの情報をお聞きする時間等に、ご協力頂けると助かります

 

 パネルディスカッションは当院の職員もパネリストとして参加し

当院が取り組んでいる回復期病棟における連携の課題を題材としてお話させて頂きました。

福山において回復期リハビリテーション病棟を運営している病院の取り組みや課題を聞けたことは、本当に参考になりました

 

現在、当院においても患者さまや御家族さまの抱える状況や病状など多様化しており、今回の話を聞いて様々な方々とのつながりをより一層深め、顔の見える協力関係を築きながら、入院される方々に対する支援を充実していきたいと思います

 

(地域連携部)